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2026.11.04
【信金・信組向け連載】地銀再編の時代を生き抜く(第5回/全5回)

第5回

稼ぐ施策ほど、守る仕組みを先に

~収益多角化とコンプライアンス


◇前回のポイント

「全先訪問型」から「重点先深耕型」への転換が、これからの営業モデルの方向性です。


その土台には、本部と営業店の役割分担、そして支援ノウハウを組織に残す人財への投資があります。


◇コンプライアンスは「ブレーキ」ではなく「土台」


収益多角化を急ぐほど、見落とされやすいものがあります。


コンプライアンスです。


これを「別の論点」として後回しにすると、築いてきた信頼を一度に失いかねません。


収益拡大を急ぐと、反社会的勢力への対応、マネロン対策、適合性の確認、説明責任、利益相反の管理が緩みやすくなります。


金融庁の監督指針でも、法令等遵守態勢や反社会的勢力の排除は重要な評価項目です。


コンプライアンスは、多角化のブレーキではなく、信頼を壊さずに事業を広げるための土台です。


◇施策ごとに異なるリスク


リスクは、施策によって現れ方が違います。


たとえば、創業支援では審査の甘さ、事業承継支援では利益相反の管理、預かり資産では説明責任が問われます。


「成功事例」を学ぶときは、必ずその裏側のリスクとセットで捉える必要があります。


◇現場任せにしない、経営陣の関与


近年の行政処分の事例でも、反社管理や法令等遵守の場面で、経営陣や牽制部門が機能しなかった点が重く見られています。


現場の努力だけでは限界があります。


新しい収益施策を始めるとき、最終承認は誰が行うのか。


営業推進と牽制機能の距離は適切か。


こうした体制面の問いが、経営層に突きつけられています。


協同組織金融機関のガバナンス強化についても、議論が続いています。


◇連載のまとめ


地銀再編という大きな変化のなかで、信用金庫・信用組合が目指すべきは、規模の競争ではありません。


地域密着の価値を戦略として磨き、「稼ぐ施策ほど、守る仕組みを先に作る」。


この姿勢が、小さくても選ばれ続ける金融機関への道を開きます。


弊社では、信用金庫・信用組合の皆さま向けに、本連載のテーマを扱う研修・セミナーのご相談を承っています。

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