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2026.08.01
【連載シリーズ(第6回/全10回)】「令和の人づくり ― 組織を強くする人材育成の本質」

【第6回】「任せる」は最高の育成法 ― 権限委譲のすすめ


人が最も成長するのは、責任を持って仕事をやり遂げたときです。


権限委譲(エンパワーメント)は、単なる業務の割り振りではなく、れっきとした人材育成の手法です。


自分で判断し、自分で実行し、その結果に責任を持つ経験を積むことで、部下の自発性と責任感は格段に高まります。


そして何より、「自分で成し遂げた」という充実感が、次の挑戦への意欲を生みます。


ただし、「任せる」には技術が必要です。


まず大前提として、部下の現在の能力と意欲を正しく把握すること。


能力が追いついていない部下にいきなり大きな権限を与えるのは、育成ではなく放置です。


失敗体験が重なれば、自信を失わせてしまうこともあります。


逆に、十分な力を持っている部下にいつまでも細かく指示を出し続けるのは、成長の芽を摘み、モチベーションを下げる原因になります。


任せ方には二つの方向があります。


一つは「縦に広げる」こと。


より専門的・高度な判断を任せて、深い専門性を磨かせる方法です。


もう一つは「横に広げる」こと。


担当領域を拡げて、幅広い視野と対応力を身につけさせる方法です。


この二つを、部下の成長段階に応じて使い分けることが重要です。


特に次世代リーダーの育成には、権限委譲が欠かせません。


「自分でやった方が早い」という気持ちをぐっとこらえて、あえて任せる。


その我慢と見守りが、組織の未来をつくります。


注意すべきは、特定の人にばかり権限や機会が偏らないこと。


チーム全体の成長バランスを見ながら、意図的に経験の場を配分することも上司の大切な役割です。


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